ブレーキパッド交換
・DR-Z400Sのブレーキパッド交換
DR-Z400Sのフロントブレーキパッドを交換します。
新しいブレーキパッドはフランス製の「カーボンロレーヌ XC7 Off-Road」です。
"オフロード・モトクロス用途向け"
"ダートの過酷な条件下で使用する為に設計されたオフロード専用シンタードパッド。"
"制動感覚、コントロール性に優れ、マシンとの一体感を高めます。"
だそうです(笑)
CARBONE LORRAINEはフランスのメジャーメーカーで、ジェット戦闘機や航空機、TGV(フランスの新幹線みたいなやつ)のブレーキパッドも作っているとのこと。
オフロード向けブレーキパッドを提供している社外メーカーは複数あります。
メジャーどころだと以下あたりでしょうか。
・カーボンロレーヌ XC7/XE7
・NEWFREN S2シンタード
・SBS オフロードシンター SI/RSIシリーズ
純正部品を買うなら別ですが、大抵の社外品は、オンロード車用であれオフロード車用であれ同じ摩擦材が使われています。
理由はコストダウンです。わざわざ出荷台数の少ないオフロード車向けに摩擦材の配合を変えたりしないでしょう。
その中で、上記のメーカーはオフロード向け商品をわざわざ作って売り出しているのですから、少しは応援したくなるものです。
実を言うと、試してみたいなぁと思っていたところ、偶然にもとても安い値段で手に入り、ストックしておいたのです(笑)
軽く面取りをします。やる人とやらない人、軽く削る人と大胆に削る人がいますが、私は軽く面取りする人です。目的は鳴き防止です。
キャリパーがバイクに付いているうちにパッドピンを緩めておきます。外してからでは面倒なので。
上下2本のボルトを外してキャリパーを外します。微妙にローターにはまっているので、グリグリしながら外します。
古いブレーキパッドです。残量は1.5mm~2.0mm程度で、もう少し使えましたね。
若干ピストン側の減りが早いようです。
ブレーキレバーを数回握ってピストンを押し出し、ブレーキパーツクリーナーで掃除をします。
特にピストンの摺動部は綺麗にしたいものですね。
ピストンを出し過ぎないように注意してください。抜けてしまうと、ブレーキフルードの入れ替えとエア抜きが待っており、簡単にはリカバリできません。
ピストンの摺動部にシリコングリスを塗って、数回出し入れします。これを揉み出しと言います。
最後にピストンを押し込み、ブレーキパッドの当たり面にシリコングリスを塗ります。これは鳴き防止のためです。
新しいパッドをセットします。やはり新品は厚く感じますね。
再び車両にセットし、パッドピンとマウントボルトを正しいトルクで締めたことを確認します。
ブレーキレバーを手ごたえが出るまで数回握ります。車両を押し引きしながらブレーキをかけ、正しく効いている事を確認します。
終了です。
インプレしたいのですが、ローターとの当たりが出るまでは評価できないんですよね。
ひとまず鳴きは無いですし、タッチも良好です。効きそうな雰囲気は感じます。
500km位走ったらインプレしてみたいと思います。
とても簡単で基本的な整備項目であり、なかなか間違えようも無いのですが、初心者に気軽に勧められるかと言うと少し複雑な気持ちです。
初心者といってもモチベーションも能力も人それぞれなので一概には言えませんが…。
正しい"意識"を持って取り組めば大丈夫です。
"故障"というものを考えたときに、走らないのはまだかわいいものですが、止まらないのは本当に危険です。
これでピンとこないなら、お店に任せたほうがよいと思います。
運転者だけ死ぬなら自己責任ですからまだ良いのですが、ほとんどの場合、大なり小なり他人を巻き込むという点が問題です。
# 実際には単独事故を起こしただけでも、例えば事故を起こした道が二輪通行規制されたり、任意保険の全体保険料が上がったりと、関係無い人にもいい迷惑です。
ブレーキ系統を整備するなら高い意識を持ったほうが良いです。できれば、初回は経験のある人に見てもらい確認しながらやることを推奨します。
自信が無いならおとなしくプロに頼みましょう。お金を払えば済むことですから。簡単な作業ですし工賃も安いでしょう。
公道を走行する自動二輪車において、一番大事なのはエンジンでもマフラーでもありません。ブレーキです。
交通社会に生きる一人の人間として、想像力と責任の自覚を持って、自己の判断を基に正しい行動をしましょう。