オフロードバイク入門サイト

オフロードバイクのメンテナンス

オフロードバイクのメンテナンスについて説明します。

高効率バルブ取り付け

・DR-Z400Sに高効率バルブを取り付ける

DR-Z400Sに高効率ヘッドライトバルブを取り付けます。


何度か取り上げていますが、ヘッドライトを明るくしたいのです。

明るくするにはいくつかの方法があります。一つはリレーハーネスを作成して、バッテリーから直接電源を取ることです。

これは以前取り上げ、リレーハーネスも作ってあるのですが、常時取り付けておくのに抵抗があります。

なぜなら、余計な配線やリレーをつけていくと、その分故障ポイントが増え、システム全体としての信頼性が低下するからです。


もう一つの方法は、ハイワッテージバルブを使うということです。

家庭用の電球でもそうですが、書いてあるワット数が高い電球ほど明るいですよね。

しかしこれは簡単にはいきません。消費電力を上げるということは、それに見合った太い配線やスイッチを使わないと、

発熱や焼損、発火の原因になります。バイクでは純正バルブの消費電力で配線やスイッチ容量が設計されているため、

むやみにハイワッテージバルブは使えないのです。ヘッドランプのレンズが樹脂なら、それも溶けたりします。


そこで登場するのが、高効率バルブを使うという方法です。

高効率バルブとは、封入されているハロゲンガスの配合やフィラメントの設計をトータルで見直し、

同じ消費電力でもより明るく発光させることを目指して製造されたバルブです。

ただし、多少無理をさせて明るさを得ている分、バルブの寿命は短くなると言われています。トレードオフですね。

今回は高効率バルブを使い、どれだけ明るくなるのか検証したいと思います。


ではまず商品選定です。

XT250X/WR250Fのヘッドライトに換えているので、バルブはH4の60/55Wです。

色は必ずクリアです。よく白色の光にするために青色がかっているバルブがありますが、フィルタを通す分暗くなるだけです。

高効率バルブは、"○○/○○ワットクラス"というように、だいたい何Wの標準バルブに相当するのか目安が書かれています。

# といっても統一基準があるわけではなく、メーカーのさじ加減です。信用できるメーカーのものならば、ある程度の参考にはなると思います。

バイク用として売っている主なものは以下です。

 ・RAYBRIG レーシングハイパーハロゲン・レーシングクリアー RR94 定価\3,132(税込) 130/125Wクラス

 ・PIAA ハイパワーバルブ MB1 定価\3,132(税込) 110/100Wクラス

 ・M&Hマツシマ バイクビームB2クリア 16HB2C 定価\3,024(税込)100/90Wクラス

とまぁ一見RAYBRIGが良さそうですが、四輪もH4が主流なので、こちらも見ていきます。

するとありました、最強なのが。

 ・PHILIPS エクストリームヴィジョン H4-1 オープン価格(実売\3,000程度 2本入りの為1本当り\1,500) 150/140Wクラス

一流メーカーのPHILIPSです。XT250X/WR250FヘッドライトはASSYで買ったのでバルブも付いてきたのですが、

この純正バルブもPHILIPS製でした。


買いました。

高効率バルブ取り付け

綺麗な造りです。やはり安物とは違いますね。

高効率バルブ取り付け

刻印はこんな感じです。ポーランド製のようです。

高効率バルブ取り付け

取り付け前にマルチテスターで実際の消費電流を測ってみます。

純正バルブ ロービーム。4.13Aなので49.56Wです。

高効率バルブ取り付け

純正バルブ ハイビーム。4.25Aなので51Wです。

高効率バルブ取り付け

取り付け作業自体はとても簡単なので割愛します。

交換後 PHILIPS エクストリームヴィジョン ロービーム。4.33Aなので51.96Wです。

高効率バルブ取り付け

交換後 PHILIPS エクストリームヴィジョン ハイビーム。4.22Aなので50.64Wです。

高効率バルブ取り付け

左が純正バルブ、右がエクストリームヴィジョンです。

エクストリームヴィジョンのほうが若干細いですね。

高効率バルブ取り付け

ところで四輪用のヘッドライトバルブを二輪に使って大丈夫かという疑問があると思います。

今回はH4ですが、同一規格であれば取り付けは全く問題ありません。

違いとして、各メーカーが出しているアフターパーツの二輪用バルブは、

インナーリードをバルブ先端まで貫通させ、耐震性能向上を謳っています。

確かにそのほうが振動には強くなりますが、必須ではないです。

オフロードは振動多いし…などと気にする人もいるかもしれませんが、心配不要です。

なぜなら、ヤマハのエンデューロレーサーであるWR250F用純正ヘッドライトバルブでさえ、耐震構造ではないのです。

ヤマハ純正バルブ「8G9-84314-00」の先端部です。耐震構造ではありません。

高効率バルブ取り付け

さて、実際どうなのか検証します。日没後に人気の無い農道まで行きました。

最初はロービームです。純正バルブに比べ、かなり明るくなりました!

高効率バルブ取り付け

ハイビームもかなり明るくなりました!

高効率バルブ取り付け

150/140Wクラスは言い過ぎだろうと思いましたが、純正の1.3倍くらいは明るく感じます。

成功といえるでしょう。


これをリレーハーネスと組み合わせたら、さらに上を目指せるかもしれません…。

気が向いたらそのうちやるかもしれません…。



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